その日の文字を、数枚練習したらば、すぐ、全紙に向かって書かされる。フライパンを左手に、墨をたっぷり含ませた太筆を右手にして、深く深呼吸。緊張する。 最初に筆を下ろす位置で、すべてが決するからだ。 紙面に対して、文字をどんなバランスでレイアウトするか、眼でまず書いてみる。この緊張感が、毎回、心地良さに替わる。しかし、表情をみれば、判るはず。誰もが、どや顔で、やった感に浸る。

時には、訪日外国人の筆文字体験をと、ゲストハウスから依頼されて、虎舟塾はワークショップ・チームを組んだりもしています。

下の写真は、来日外国人から日本国内NO.1とまで言われている金沢の「ポンギー」で実施しましたスナップです。オーストラリアと韓国からの宿泊者でした。

箸を操るよりも簡単だと、外国の方も喜んで筆を取ってくれます。自然界の現象や、神事を表す漢字の成り立ちを説明すると、読み方を知らなくても、意味を汲み取って、なかなかの味わい深い筆文字が生まれます。象形文字の面白いところです。さらに言えば、いわゆる「習字」と異なり、筆運びも思うがままに、難しい書き順なども問わないからでしょう。