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第三回 虎舟塾展
小川 正美
「風姿花伝」 (ふうしかでん)
世阿弥が記した能の理論書『風姿花伝』。 役者としての心構えを記した書であるが、年齢を重ねるに 応じた美しさを教えられた。 「まことの花」を咲かせましょう。
・風
鳳形の鳥の形。古代風神の観念では、風は、もと方神のする鳥形の使者であるとされ、天上にいる竜形の神が起こすものと解されていた。
・姿
「次」は人の嘆く形。その嘆き訴える女のさまを姿という。
・華(花)
左右に葉が出ている草花の形。
・傳(伝)
「専」は大きな嚢の中に入れたものを手で打ち固 めること。それを人が負って運ぶことが「傳」。
「躍」 (やく)
羽ばたく。 助走期間は終わった。 私だけの翼を広げて。
・躍
つくりは鳥が羽を揚げて飛び立とうとする形。跳躍して上がること。へんは足のひざから足首の形。
「直」 (ちょく)
真実を真っ直ぐ見据える眼差し。
あなたの真実は、何ですか。
私の真実は。
・直
直は、「省」から分岐した字。省とは、目の上に呪飾を付けた形で、監査を行うことをいう。正しく見ることを指す。直の呪力は、正しく立って相対するときに威力を発揮する。
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