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第二回 虎舟塾展
小川 正美
「花鳥風月」(かちょうふうげつ)
自然と対峙するのではなく、ともに遊ぶ。 美しさと心地よさを味わう。 そして、この世に生を受けたことに感謝する。
・華(花)
左右に葉が出ている草花の形。
・鳥…鳥の形。鳥を象徴的にしるすものは多く神聖鳥。
・風…鳳形の鳥の形。古代風神の観念では、風は、もと方 神の使役する鳥形の使者であるとされ、天上にいる竜形の神が起こすものと解されていた。
・月…月の形。三日月の形で、中に小点を加えて、実体のあることを示す。
「龍」 (りゅう)
龍は、水の神の姿とされる。 人間の身体の三分の二は水分から成る。 龍は、土地のみならず、それぞれのヒトにも存在する のかもしれない。私の龍に出逢おうと、筆を取る。
・龍
頭に辛字形の冠飾をつけた蛇神の獣の形。この種の冠飾は鳳・虎にもみられるもので、霊獣たることを示すものである。
「火」 (ひ)
前回と同じ「火」を青墨で描いた。 前回は、激しい二面性を併せ持つ火の情熱、そして自ら の情熱に畏怖と憧憬を抱く、と述べた。
もう少し澄み渡った情熱の世界もあるのかもしれない。と 今、思う。
・火
火焔の形。三つの炎が上る形に作る。「光」の字もまたその形に従う。古代においては、火が特に神聖視された。改火の俗や火祭りは、古代においては一般的にみられるものである。
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